五本木の集合住宅

Housing in Gohongi

東京都目黒区

「小さな経済」のための住宅からなる集合住宅。その内部に仕事場(スタジオ)を内包したユニットからなる。
A housing complex consisting of housing for a “small economy.” It consists of a unit with a workplace (studio) inside.

プログラムを纏った形態がパラパラと集まる。形態どうしのズレが構造や温熱環境に寄与する
剛性梁によるキャンチレバーは、屋根付きの屋外作業スペースをつくる
UNIT3の仕事場から街路を見る
UNIT3において、キッチンは住宅と仕事場の中間領域として位置づけた。キッチンからは仕事場越しに街路が見える
UNIT3の各個室はキッチンとの間に小さなスタジオを持つ
UNIT3の個室。手前が小さなスタジオで書斎や勉強部屋として使われ、奥は寝室となる
屋根と壁の隙間は開閉でき、特に夏期の通風に有効となる
格子戸は近隣家屋から譲り受けたもので60年前につくられた
シンプルな架構と雰囲気を調整するファブリック
1階の仕事場は、グリーンルーバーのある軒下から風を送り込む(UNIT2)
奥に行くにつれて空間は小さくなり、プライバシーの高い空間となる(UNIT2)
UNIT1・2は当面続き間として使われる。仕事場として想定したスタジオは、天井が高く、欄間は開閉できる
UNIT2洗面室。食堂付きアパートと異なり、スタジオ(仕事場)と寝室の両方からアクセスが可能。広がりのある水廻り空間は、仕事場のサポートスペースとしてだけでなく、高齢者介護の空間としても機能する
UNIT1の坪庭。上部にUNIT3のテラスが見える
雨を集める屋根、雨水で冷やすルーバー、それらを開口部のあり方へと繋げる。「小さな経済」の場を自然資源の循環で支える

五本木の集合住宅は、その内部に仕事場を持つ3つのユニットからなる長屋であり、食堂付きアパートの続編である。食堂付きアパートは「小さな経済」と呼ぶ、個人の仕事や特技などを通じて他者と関わろうとする営みに着目した。生活が内包する多様な営みや繋がりを許容するような、開かれた生活環境をつくりたいと考えたからであるが、住宅の中に仕事場をつくることは、内外が相互に浸透するような中間領域の設計に繋がった。 この「小さな経済」は、地域内での人的な交流という意味でSocialな循環と言えるが、本作ではさらにEcologicalな循環を重ね合わせた。人的な交流の場である中間領域を自然のエネルギーや資源によって支える。住宅を開くことが、そのプログラムから要請されるだけでなく、身体的・精神的な心地よさに立脚していることが、内発的で継続的であるために重要だと考えたからである。
The apartment in Gohongi is a row house consisting of three units with a workplace inside. The workplace (studio), a place for human interaction, is supported by natural energy and resources. This is because we believe that opening a house is not only required by the program, but also that it is important for it to be based on physical and mental comfort, in order to be spontaneous and continuous.

用途: 集合住宅
発注者: 個人
設計者:
 建築 仲建築設計スタジオ
 構造 鈴木啓/ASA
 設備 ZO設計室
 照明 岡安泉照明設計事務所
 カーテン 安東陽子デザイン
施工者:栄港建設
規模:
 敷地面積 198.32㎡
 建築面積 134.91㎡
 延床面積 219.46㎡
 階数 地上2階
 構造 木造
 戸数 3戸