SCOP TOYAMA
富山県創業支援センター/創業・移住促進住宅

Scop Toyama (Toyama Prefectural Business Creation Support Center, Toyama Prefectural Housing for Business Creation and Migration)

富山県富山市

創業や移住者の受け皿施設。築50年の職員団地3棟を用途変更し、増減築と改修をして、職住一体のエリアとした。既存の団地の構造を「縦糸」と捉え、そこに横断的な空間である「横糸」を重ね、居場所と経路の多様性をもたらしている。
Three 50-year-old apartment blocks were renovated and converted into facilities for start-ups and migrants. The existing buildings are overlaid with transversal spaces, creating a variety of places and pathways.

3棟および外部空間を再生。中央の棟を創業支援センターとして、両側の棟を住居とした。大きな公園や富岩運河に隣接し、トラム駅や国道も近い
創業支援センターのコモンアーケード
創業支援センター3階のコモンテラス。部屋どうしを繋ぐ「横糸」空間のひとつ
ラウンジは創業支援センター3Fに位置し、コミュニティの中心的空間
シェアオフィス。躯体開口により2区画を一体化している。階段室どうしを繋ぐ「横糸」空間のひとつ
3Fエントランス。和紙合わせガラスは川原氏によるもの
2階コワーキングスペース。既存のRC界壁を補強して廊下を設けた。階段室どうしを結ぶ「横糸」を通すことで、建物内部で縦横無尽に動き回れる
4階は個室オフィスのフロア。2階と同様に,廊下を設けている
コモンアーケードは、屋根付き外部空間で、チャレンジショップやイベントスペースが面する
エリア全体の中心に位置するカフェ。木造床組を解体して床レベルを下げ、また、外壁を解体して通り抜けられる配置とした。照明、椅子、壁画は富山工業高校生とのワークショップでデザインし、製作した
イベントスペース。ここも床を下げて、外部からアクセスしやすくしている
カフェやイベントスペースの北側にあるオープンカフェ。見えているのは住居西棟
建物を貫通して、外部動線が渡り廊下へ続く
渡り廊下から住居西棟を見る。1階の中央部にはコモンキッチンから続くテラスを設けている
コモンキッチン。階段室どうしを結ぶ「横糸」空間のひとつ。2階のシェアハウスだけでなく、アパートメント居住者も利用できる中心的な空間
畳コーナー。耐震補強壁はコンクリート打放しとしている
住居棟は2棟とも2階にシェアハウスの個室を配置。躯体壁を開口して廊下を通した。上がり框は個室の直前に設け、持ち物をディスプレイする棚も設置。人となりが伝わる柔らかい境界とした
アパートメント(タイプE、西棟4F)。ワンルームにでんと構えるロングカウンター回遊プラン
アパートメント(タイプG、西棟4F)。南北に広がるLDKの主役としてのスクエアキッチン
アパートメント(タイプH、西棟1F)。床を下げ、ダブルアクセスとした
北側妻面には、高岡市でつくられた銅板加工パネルを照明とともに設けた
住居棟各棟(東棟、西棟)には大きな庇をもったテラスを増設した。コモンスペースを地上と繋げた
住居西棟外観。1階端部の住戸がタイプH
住居東棟外観。1階のシェアリビングにはウッドデッキを設け、畑にすぐに降りていけるよう階段も設けている
縦糸に横糸を重ねて、団地全体をセミラティス化する

暮らしを編む
富山市蓮町の旧県職員住宅を、「2017 年 第8回高校生の建築甲子園」で 優勝した富山工業高校のリノベーションプランをもとに、創業支援施設、UIJタ ーン者等住居として整備を進めるプロジェクト。 既存の階段室型団地を建築的、ランドスケープ的にセミラティス化し、有機的な生活・仕事環境をつくることを考えた。 階段室を縦糸とみなして、そこにコモンアーケード、テラス、中廊下といった横糸を重ねる。メリハリのある空間構成と経路の選択性を提供することで、起業者やUIJターン者等が自然な形で触発しあうことを意図している。
集客方法の検討等ソフト面の検討は、創業支援施設、コワーキングスペースやシェアハウスの企画運営実績のある複数の企業体の協力を得ておこなってきた。 富山工業高校とは3カ年にわたるワークショップを実施し、チャレンジショップ(カフェ)のインテリアデザインと制作を行った。ワークショップには設計にご参加いただいている、藤森泰司さん(家具)、岡安泉さん(照明)、中尾千絵さん(グラフィック)にもご協力頂いている。1階の端部にはラボを設け、高校生がものづくりに参加する仕組みとした。

用途:事務所、店舗(物販、飲食)、共同住宅、寄宿舎
発注者:富山県
設計者:
 建築 仲建築設計スタジオ
 構造 TS構造設計
 設備 ZO設計室
 照明 岡安泉照明設計事務所
 家具 藤森泰司アトリエ
 サイン ちえのわデザイン
 積算 フジキ建築事務所
 企画アドバイザリー リビタ
施工者:日本海建興、林建設・竹原工務店共同企業体
規模:
 敷地面積 計6,276.47㎡(3棟合計)
 建築面積 計1,529.77㎡(3棟合計)
 延床面積 計4,230.99㎡(3棟合計)
 階数 地上4階
 構造 RC造及び鉄骨造
 戸数 シェアオフィス10、個室オフィス9、コワーキング21、チャレンジショップ4、アパートメント28、シェアハウス32