Y-GSA Power Plant Studio

Y-GSA Power Plant Studio

神奈川県横浜市

研究室を持たないスタジオ教育施設のモデル。ホールとスタジオから構成される。
A model of a studio teaching facility without a laboratory.

スタジオよりホールを見る。学生36名程度のデスクと作業スペース。床はカラーモルタル
可動パーテーションも制作し、それらが大空間をゆるやかに仕切る
壁沿いに設けられた個人ブース。メンテナンス用のキャットウォークに沿って空調ダクトを設置
改修前の内観
左手にボイラー棟時代の名残である煙突が見える。搬出入用に使われていた既存の大開口部を生かしてガラス引き戸とし、外部との一体化を図っている

スタジオ教育実践の場
Power Plant Studioは、スタジオ教育施設のモデルである。学生の創作の場であるスタジオと、発信・交流のためのホールという単純な構成でできている。かつてはキャンパス共通のエネルギーセンターだった建物を新しいスタジオ教育の場として再生した。 350㎡のスタジオは、大きなワンルーム空間となっており、外周に個人のスペース、中央に共用のスペースが配置されている。150㎡のホールは、準備なしでレクチャーができ、常に展示がされているような空間である。一角には大きなバーカウンターを設けたが、教官や学生が集い、議論し、交流する場となる。 改修にあたっては、既存建物の特徴を活用するように心がけた。ホールには、大学のストリートに対して大きなガラス引戸を設けた。建物内部の活動を大学内に発信すると共に、開放時には外部空間と一体となった心地よい環境を提供している。 かつては熱源機が設置されていたため、床には何本もの配管ピットが掘られていた。この溝をレタンチャンバーとして活用した居住域空調とした。また、大らかな空間に自然光が満ちるように、屋根のALC版を外し、大きなトップライトを3か所設けた。キャットウォークやオフィスなどの新設部分はユニット化された鉄骨でつくられているが、運搬や揚重を考慮してサイズを設定した。

用途:大学
発注者:横浜国立大学
設計者:
建築 Y-GSAスタジオコミッティ+末光弘和+仲俊治
構造 宮田構造設計事務所
設備 総合設備計画
施工者:理建工業
規模:
延床面積 590.4㎡
階数 地上1階
構造 SRC造 一部鉄骨造(既存部分)