造り酒屋を訪れました

プライベートで「始発で輪行」を重ねています。ロードバイクをもって始発電車に乗り、昼には帰路につく。このところは三浦半島を南から少しずつ巡っており、今回は宇野さんと一緒に、逗子駅から茅ヶ崎方面へ出掛けました。三浦半島〜湘南のテーマは「食の循環」なのですが、今日は造り酒屋がいろいろな循環のハブになっている様を直に感じてみようと思って。

逗子駅からひたすら西へ

もう15年も前になりますが、山本理顕さんのところで福生市庁舎の常駐をしてたとき、市内の造り酒屋がレストランや地ビール生産を始めていました。酒造は昔から地域の中心人物でしたが、独特の建築群や景観を活かしながら街づくりに良い影響を与えていました。もっともこのあたりは、当時の市長が教えてくれたことだったのですが、面白いなぁと思い、食いしん坊ということもあって、以来、造り酒屋という存在に興味を持ってきました。

SCOP TOYAMAの工事監理で富山市に常駐していたときは、県の職員に案内していただき、やはり造り酒屋がまちづくりの中心プレーヤーとなっている様子を教えて頂きました。

熊澤酒造を訪れるのは3度目。敷地内はさまざまな建物がその用途に応じた形態をもって展開していて、嫌な感じがしません。生産施設らしい素直な雰囲気です。しかしその間の空間には余白が湛えられ、お互いを引き立てあっていました。

敷地内のようす
生産の現場をみることができる

大変ユニークな活動を重ねられていて、休耕田を集めて米を作ったり、自前のレストランを活かしながら野菜を作ったり、やはり、循環するコミュニティの中心に造り酒屋がいました。田んぼの規模は地域で一番になったそうです。有機野菜の直売は、なんとも味の濃いレタスが並び、迷わず買ってしまったのでした。

野菜のマーケットはずっと続けられている
レタスを購入
ちなみにこのような木造架構現しの建物が複数並んでいます

最後は直通運転になった湘南台を目指して北上。途中、槇文彦設計の秋葉台体育館に寄り道。内外を隔てることなく運用されていて、アリーナも開放されていました。スタッフさんに聞けば、開放的な運用に配慮しているとのこと。建物の良さを引き出していました。ロビーの突き出し窓上の二辺支持ガラスが、その開放感を確かなものにしているように感じました。

秋葉台体育館
ロビーから庭へ行き来できるように運用されていました

今回は宇野さんが久しぶりということもあって、短めの30km。今後も地に足を付けて(ペダルに足を付けて)、地域社会の循環を支える現場を訪ねたいと思います。


ちなみに三浦半島は3回に分けて巡りました。
1回目は浦賀から三崎の方へ。起伏にあわせて畑が延び、その先に海が見える、そんな景色の連続です。写真を撮っていると農家さんに、「イイ景色だろ!」と声を掛けられ、頷いてしまいました。少量多品種でさまざまな作物を高いレベルで生産していることはよく知られていますが、このような景色を見ながら、そしてその景色に誇りに思って、つくっていることに感銘を受けました。

2回目は横須賀から葉山周遊。船や漁港を横目に見ながらのサイクリングでした。

小さいところから三浦半島の漁港にはよく行っていましたし、知らない所ではないのですが、農作物と水産物が両方ハイレベルというのが、三浦の魅力であると再確認しました。つまり、サイクリングというより、まあ食べ歩きです。記録には1時間32分と書いていますが、これは実働時間でして、その他のところでかなり長い間、食べたり物色したりしています。